基礎力を養う 家庭における『日常会話』の重要性

基礎力とは何でしょうか。

私は、2つの基礎力があると思います。
一つは『学力的な基礎力』、もう一つは『能力的な基礎力』です。

『学力的な基礎力』とは、各教科における基本的な約束事を理解していることです。
算数で言えば、九九の暗唱とか漢字の書き取りのようなものです。
これが出来ないと先へ進めないと思われる基本的な知識のことです。

これに対して、
『能力的な基礎力』とは、記憶力や思考力と言った脳の働きに関する基本的な力です。
この能力は、天才的な脳みそや特殊なDNAを必要とするものではありません。
特に、思考力に関して言えば、日頃の習慣から養われるものなのです。

その習慣とは、家庭における『日常会話』です。
『読書』も確かに良いのですが、人は相手によって話し方や内容を選択する必要に迫られますから、ここでとても頭を使う訓練をすることになります。

経験上ですが、
教科書の内容が授業中に理解できる子は黙っていても、中学3年生の春には学習偏差値で65は取れます。
それは、話し手(先生)の話していることを十分理解できるだけの論理的思考力と日本語力があるからです。
この力は、『日常会話』の中から養われます。

あなたの家庭では、日頃、誰と誰がどんな話をしますか?

人は、自分の考えを相手に伝える過程で、自分の考えをまとめる力が養われます。
特に、自分と違う世代の人に考えを伝えることは、とても良いことです。
年上の人との会話には、まとまりのある理論的な話をする機会があります。
年下の人との会話には、難しいことを簡単にまとめる能力が要求されます。

家族構成にもよりますが、年の離れた人と話すことのできる環境が日常的に用意されている子の素養は自然と高くなります。ですから、出来るだけ親子間の会話の時間をとるようにしたいものですね。

『能力的な基礎力』がある子は、自分にとって何が必要なのかを自分で考えます。ですから、必要な学習を自分で組み立てて勉強します。また、相手のイイタイコトも容易に把握するので、授業中に集中するだけでほぼ学習内容を把握してしまいます。

実は、勉強ができる子は、『頭が良い』のではなく、『頭の使い方が良い』のです。それは、『日常会話』の中から自然と養われた『能力的な基礎力』のお蔭なのだと思います。

一般的に基礎力を養うといった場合、『能力的な基礎力』だけが論じられます。
しかし、『能力的な基礎力』の養成はすべてに優先します。
『能力的な基礎力』が無いところに『学力的な基礎力』を詰め込んでも学力は向上しません。

また、子供はどうしても母親との会話の時間が多くなりがちですが、父性、母性にも考え方の違いがあるので、父親とのコミュニケーションも大切です。ある統計では、父親との会話が多い子ほど論理的思考に長ける傾向があるという調査結果を聞いたことがあります。お父さんも、できるだけお子さんとの会話の時間を取るようにしてあげてください。

とかく、『オヤジ』は煙たがられる存在ですが、子供の年齢に応じた距離感を保てば自然と会話は成立します。私も娘が三人おりますが、会話は多い方だと思います。

世のお父さん達、あなたの出番です。

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